5月からの心身養生とは?〜脾(ひ)の話〜
こんにちは。
5月に入り大型連休が終わったあたりから、倦怠感・やる気が起きない・寝付けない・便秘・下痢・・・などなど様々な《自律神経失調》が起こってきます。
いわゆる、五月病と言われるものですね。
これは自律神経系のトラブルと言われますが、その原因は「脾(ひ)」にあります。
よく病院に行くと「自律神経の失調でしょう」と言われる方がいますが、実はその原因については詳しく説明されたことがないと言われます
ざっくりと「ストレスでしょう」と言われるくらいです。
生活のリズムの崩れ、ストレスなどを最初に引き受けてしまうのが「脾」つまり「胃腸系」なのです。
実際に西洋医学的に言っても自律神経の多くは「腸」に存在しています。
この「脾」は漢方医学では「土」の性質と考えていきます
植物が美しく花を咲かせるのに「土壌」が大切なように、私たちも健やかに生きるためには「土」の性質である「脾」が最も大切な基盤となります。
この時期の倦怠感ややる気が出ない、不眠・・・などは、胃腸から直していく必要があります
特に5〜6月は季節的に湿度が高くなり、胃腸には負担のかかる時期です。土に水をやりすぎると根腐れするように、胃腸も暴飲暴食することでかなり弱くなってしまいます。
漢方医学では「時間と臓器」も関係付けています。例えば「脾・胃」に関わる時間は「朝7〜11時」です。この時間に1日の気血の元になる飲食が必要です。
朝ごはんはしっかり摂ることが大切ですね。これは「量」ではありません、胃腸の弱い方や食べる気が起こらない方は「味噌汁か温かいスープ」を摂るようにしましょう。
中国では朝は「お粥」が良いと言われています。胃腸の負担にならずに効率よくエネルギーにできる「お粥」と「梅干」はまさに理にかなった養生食なのですね。
今回はここまで。また次回は5月の「脾」の養生の話をしていきたいと思います。
体調が気になる方は、いつでも公式ライン、お電話でご相談くださいませ。
〜漢方薬剤師 古賀建次〜